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O157猛威再び !十分な加熱調理を! 警戒呼び掛け
平成21年9月11日の京都新聞によると、「O157」などの腸管出血性大腸菌への感染が、近年も高い水準で続いている。
国内の感染者は2007年と昨年に2年連続で4千人を上回り、死亡者も毎年出ているため、国や都道府県は警戒を強めている。
腸管出血性大腸菌による感染症は1996年に大流行し、国内で約1万人が感染、12人が死亡した。
厚生労働省によると、99年以降は感染者が3千~4千人台で推移していたが、07年(4617人)と昨年(4322人)に初めて連続で4千人を超えた。
死亡者も昨年は5人出ている。
京都府内では今年、既に45人(8月30日現在)の感染が確認されている。
8月下旬には、京都府内のステーキチェーン店で客3人が腹痛などを訴える食中毒も発生している。
厚労省によると、感染者の約4割が10歳未満の子どもで、高齢者とともに重症化する率が高い。
主な感染源とされる食肉のうち、4割以上が生で食べられていたという。
こうした状況を受けて、厚労省は8月上旬、都道府県に予防対策を強化するように連絡した。
手洗い、消毒の励行▽食肉の衛生的な取り扱い▽血便など感染が疑われる症状が出た場合はすぐに医療機関で受診-などを求め、特に子どもや高齢者が対象の施設には、肉類の十分な加熱調理を呼び掛けている。
京都府健康対策課は「O157は10月までよく発生する。菌は75度で1分間加熱すれば死滅するので、調理に十分気をつけてほしい」と話している。